2009年 1月9日

リタリン流通管理委員会

委員長 佐藤 光源

リタリン流通管理基準が施行されてから1年が経過するにあたり、関係各位のご理解とご協力に感謝申し上げますとともに、流通管理基準の運用状況をご報告いたします。

2007年10月26日にリタリンの適応症から「うつ病」が削除されて、ナルコレプシーが唯一の適応症になると同時に、リタリンの厳正な流通管理が当局より義務付けられました。これにしたがい、リタリン流通管理基準が関連学会その他関係者のご協力を得て策定され、2008年1月4日から施行されました。流通管理基準の施行にあたりましては、数多くの医師及び薬剤師の先生方ならびに関連の皆様方より多大なご尽力・ご協力をいただきましたことを改めて厚く御礼申し上げます。また、準備期間がきわめて短かったことから、特に登録申請手続におきましてご負担とご迷惑をおかけし、さらに、流通管理基準を施行した直後には、登録医師・薬局の確認・お問い合わせ等が事務局(コールセンター)に集中するなど、一時的に混乱を生じましたことを改めて深くお詫びいたします。

リタリン流通管理基準施行後1年が経過した現在、リタリンの流通量は毎月、流通管理基準施行以前の20%未満で推移しております。これは、適応症がナルコレプシーに限定された場合に想定されていた数値とほぼ一致しており、うつ病が適応症から削除されてナルコレプシーに限定されたことに関する多くの医事・薬事関係者及び患者の皆様のご理解とご協力によって実現できた「流通管理」の成果のひとつということが出来ます。

流通管理基準は、リタリンの流通管理を適正に行うことで、リタリンの乱用や不適正な使用を排除し、本当にリタリンを必要とするナルコレプシーの患者様に対して適正に使用されることを主眼に運用されております。このような運用にあたっては登録・非登録を問わず、医事・薬事関係者の皆様のご理解とご協力が不可欠です。今後とも皆様方には、引き続き、リタリン流通管理基準にご理解をいただき、リタリンの適正使用についてご協力くださいますよう重ねてお願いいたします。

なお、2009年の春には、登録申請業務等、事務局業務の一部を、ノバルティスファーマ社内にある事務局から、外部へ移管することが決定されました。具体的な移管時期や登録手続の変更に関する事項につきましては、追って本ホームページ上にてご案内いたします。(移管に至った経緯については、リタリン流通委員会第5回会議議事録 審議事項 議案1および議案2をご参照ください。)